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エルロイ『アメリカン・デス・トリップ』
2010/04/02(金) 04:13:19
今日は家事の合間を縫って、一日中、下訳の担当箇所を磨いていました。

あやふやな言葉を辞書で引き直したり、日本語を納得いくまで推敲したり。
こんなふうにすると、なかなか進まない。
田村先生がおっしゃるように、翻訳は最後の70%から100%に持っていくのに非常に時間がかかりますね。

大変だけど、今日は翻訳に時間をたくさん使えたので満足(^^)

_________________________

田村先生が翻訳なさったエルロイ『アメリカン・デス・トリップ』(上・下)、再度読み直しました。いま先生が翻訳なさっている"Blood's A Rover"の前作になります。

『デス』では、1963年11月22日~1968年6月9日――ケネディ大統領暗殺の日からマーティン・ルーサー・キングとロバート・ケネディの暗殺の直後までのアメリカの激動の時代が描かれます。歴史の裏側で暗躍した警察くずれの殺し屋たち、悪徳弁護士、マフィア、FBIたちから見たこの時代。そして女たち。

虚実織り交ぜ重厚かつ緻密に構築されたエルロイ・ワールドに入り込むと、そこは火を吹くマグマ。作家のあまりの激しいエネルギーに目がくらむばかりです。これだけ複雑な伏線を持ち登場人物が膨大な作品をまとめ上げる作者エルロイの体力・知力ともハンパないですね。ため息。。。満漢全席をフルコースで食べたらこんな感じ???

ノワール……1960年代アメリカの裏社会で生きる男たちが主人公なので(表社会を大きく揺り動かしますが)、暴力シーンが結構多いです。そのあたりは痛いのですが、この作家が描く女性がとても魅力的。
ジェーン(アーデン)が死ぬシーンは泣いた。殺された父親の仇であるマフィアの秘密資料を恋人に託して、気が弱い前夫といっしょにマフィヤの親分カルロス・マルチェロから逃げた。もちろん逃げ切れるわけもなく、子分の残虐な殺し屋につかまってしまう。元夫を自分の銃で安楽死させ、自分はひどい殺され方をしちゃう。なんなのこれ、もう泣くしかない。どうして、そんなにがんばるの…? ジェーン、男前過ぎるよ 涙)

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