翻訳の森 Diary

翻訳の森を迷走中

『京都異国遺産』

友人の真佐子さんのお薦めで読んだ。

京都に住みながら知らなかった京都の文化遺産の歴史についてたくさん勉強できた。

終盤の「新京極と寺町」「金閣寺」の項は、共に着眼点がおもしろかった。
京都という都市が存続のために内蔵してきた二重構造を体現するものとしてのふたつの通り。「田舎者・ヨソモノ」と「都人」、「キッチュ」と「ノスタルジー」……ただ、これはテーマである「京都異国遺産」とずれを感じた。
また、マルコ・ポーロの時代から西方の人びとにとってジバングは漆(japan)の黒の上に塗られた金であり、金閣寺がそのシンボルとして現在も存在することには異義はないが、これも、「京都異国遺産」ではないでしょう……。
そいういう意味では、編集がちょっと大雑把な気がした。 

また、著者の大上段に構えた文体に違和感を感じた。もう少しさらっと書いてある文体がわたしは好みだ。

それにしても、日本の祭りの代表である祇園祭りが、その山鉾にベルギーから渡ってきたカーペットが使われているなど、元来は都人の海の外の世界への憧憬そのものだったという事実は大変興味深かった。
[ 2012/03/25 09:46 ] ◇読書 | TB(0) | CM(0)
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