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息子たちのバブー時代にわたしが読んでいた推理小説

息子たちがまだ幼稚園に通っているころ、そしてまだ翻訳の勉強を始めるまえ、夢中で読んでいた本がありました。

まず、メアリ・H・クラークというアメリカの女流作家の書いたほとんどの推理小説。
ロケーションが海辺の館だったり(『リメンバー・ハウスの闇のなかで』)、主人公たちが魅力的な男女だったりで、まるでハリウッド映画を見ているように情景が浮かんでくる作品ばかりでした。
残虐なシーンもなく、子育てまっさかりだった当時のわたしの気分に沿った作品群だったように思います。ロマンチックな設定、スタイリッシュな登場人物たち……読後感は小さいけど美しくて美味しいケーキをいただいたような気分!
リメンバー・ハウスの闇のなかで (新潮文庫)リメンバー・ハウスの闇のなかで (新潮文庫)
(1999/03)
メアリ・ヒギンズ クラーク

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こういう本の世界が、わたしの子育て時代のうっぷんをずいぶん癒してくれていたような気がします。子供たちが寝ていて音楽を聴けないとき、ベランダに出て植物いじりができないときなど、こういう小説をよく読んでいました。

同じくアメリカの女流作家のデボラ・D.クロンビーが書いた『警視シリーズ』! これも、渋くてかっこいい警視とその恋人の掛け合いが最高に楽しい推理小説。クロンビーはイギリスが大好きでこのシリーズの舞台もイギリス。たしか、いまではもうイギリスに移り住んでいたのでは?
警視の秘密 (講談社文庫)警視の秘密 (講談社文庫)
(1996/02)
デボラ・D. クロンビー

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当時お気に入りだったもうひとりのアメリカの女流作家は、推理小説ファンなら知らない人はいないであろうパトリシア・コーンウェル。『検屍官』シリーズは世界的なベストセラーになったようですね。この第一作で大ファンになりましたが、シリーズが進むにつれ、残虐な犯罪シーンが多くなり、小説全体のトーンも重苦しくなってきて、だんだん当初のしゃれた感じがなくなってきたのは残念でした。
検屍官 (講談社文庫)検屍官 (講談社文庫)
(1992/01/08)
パトリシア・コーンウェル

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当時は漠然と読んでいましたが、どれも女性の作家、女性の翻訳家による作品です。あれほど夢中になって読めたのは、読者のわたしがほとんど翻訳小説を読んでいると意識することなく小説の世界に没頭できた翻訳者の技量も大きな要素だったと思います。今一度見返して勉強してみたいと思います。
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